セガの名越稔洋氏が鈴木裕氏への想いを語る。『シェンムー』開発時代のエピソードについても


『デイトナUSA』や『龍が如く』など、多くのヒット作を生み出したセガゲームスの取締役CPO 名越稔洋氏へのインタビューが、5月11日にファミ通.comに掲載されました。
今回は前編となり、後編は5月12日に公開される予定です。

前編では名越さんの上司(師匠)である鈴木裕さんについての想いを語っています。
これまではあまり裕さんについて話してこなかったのですが、今回のインタビューではかなり深く裕さんについて話してます。

まずはこちらからインタビューをチェックしてください。
裕さんについて語るのは後半部分が中心ですが、それ以外でも何度か名前が出ているので全部読むのがオススメです。

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・セガ・名越稔洋が語るクリエイター活動30年史。200億稼いだ『デイトナUSA』開発秘話と、初めて明かす師・鈴木裕への想い【特別企画 前編】
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名越さんはいまだから言えることと踏まえた上で、裕さんから学んだことは多かったと話しました。

当時はよく怒られて、そのときは怒られた理由も分からなかった。
「なんて勝手な人なんだ!」
恨みに思ったことすらもあったそうですが、そういったものは時間が消してくれた。
“出会いの価値”っていうのはその瞬間には意外とわからない。と話し、今では裕さんとの出会いは価値のあった出会いになり、「俺がゲーム作りをするうえで、鈴木裕さんほど大きな影響を受けた人はいないです。」という風に想いを語りました。

『シェンムー』についても例を出していて、
『シェンムー』なんてそのいい例ですけど、あんなに高い理想を持ってゲームを作ろうとすること自体がある意味どうかしているんですけど、それをやろうとした人であり、実行した人ですからね。チャレンジにはワクワクと恐怖がついてくるものだと思うんですけれど、鈴木裕さんはどんな状況においてもワクワクが勝っているので、恐怖についていくら説明したところで止まらないんですよ。「失敗したら死ぬかもしれないんですよ?」って言っても、「でも、生きてたらこれが手に入るんだぜ?」って言う人なので。
と裕さんのストイックぶりを語っていました。

ここらへんはインタビューをチェックして頂ければと思います。
「本音と建て前というものがほぼなく、本当に純粋な人。」という裕さんの人物像が分かります。

関連インタビュー

せっかくなのでここからは、名越さんと裕さんの関係が分かるほかのインタビューなどもまとめました。
より深く関係を知りたい方は、こちらもチェックしてみてください。

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フランスのサイトGameblogに掲載されたインタビューで、鈴木裕さんが名越さんと『龍が如く』について語っていたことがあります。

これは機械翻訳なので正確ではありませんが、
「龍が如くとシェンムーは多くの類似点を持っていますが…私はそれを言うべきではないです。はい、ゲームは似ています。しかし、『シェンムー』はこの種の世界初のオープンワールドゲームであり、SEGAはそれを高く評価し支持しました。龍が如くはこの勢いを続けて、名越君を龍が如くプロジェクトのディレクターにして、SEGAをオープンワールドの先駆けとしました。SEGAがその方向性を続けていることは良いことだと思います。」といった感じのことを話し、『龍が如く』が出てその方向性をSEGAが続けてくれてることを評価していました。

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関連動画として一番有名なのが、まばたきが多くなる名越さんの動画です。
当時は『シェンムー』の新作がストップしていた時期で、この数年後にKickstarterを使って『シェンムーIII』が始動することが発表されました。

急にこの質問をされても、名越さんがこの反応になるのは無理もないです。
しかも噂話に名越さんが何か言えるわけもなく・・w

『シェンムーIII』の発売が決まった今だからこそ、裕さんや『シェンムー』について話せるようになったことも多いのかもしれませんね。

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ここからは名越さんがMCを務める番組「セガ生」について。

セガ生 2018年4月放送回で、「名越さんは『シェンムー』監督の鈴木裕さんを尊敬していますか?」という際どい質問が寄せられて、「ゲームのイロハを教えてくれた人ですから、尊敬していますよ。 いろんなことがありましたし、メチャクチャな喧嘩もしましたし。ディスりあいくらいの喧嘩もしましたし。癖は強かったけど尊敬できる人であることは間違いない。凄く大切な人ですから。だって師匠ですよ。」という風に答えていました。

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また、今年4月23日に放送されたセガ生では、ストイックな人・頑固な人として『ソニック』シリーズや『ファンタシースターオンライン』の中裕司さんと、師匠の鈴木裕さんの2人を挙げていました。

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最後になりますが、かつてセガ・エンタープライゼスで常務を務めた鈴木久司さんは4gamerとのインタビューで、「シェンムーのコンセプトは素晴らしかった。あれは,あの頃のセガだからこそできたものだ。名越もシェンムーがあったから,『龍が如く』を作れたんだよ。龍が如くはセガらしい作品だ。セガは常にサムシングニューを提供しなくちゃいけない」と述べていて、鈴木久司さんから見ても裕さんと『シェンムー』が名越さんに与えた影響は大きかったと感じていたようです。

「たくさんの思い出の詰まったプロジェクトでしたね。正直に言うと、苦労したことばかりが思い起こされます。しかし、“誰も見たことのないRPGを作る”。その大きな目標を掲げつつ、またその目標に対して真正面から挑戦したプロジェクトであり、セガがハード事業に取り組んでいた時代に最後に生み出した未完の大作は、まさにセガのチャレンジ精神の象徴でした。私自身、学んだことが多いプロジェクトであり、いまでもその学びはいろいろな場面で生かされていると思います。」と、『シェンムー I&II』発売記念のインタビューで名越さんは語っています。

『シェンムー』が後のオープンワールドゲームに与えた影響は大きいと言われていますが、これはセガの中、そして名越さんの『龍が如く』シリーズも当てはまり、当時の経験や資産が必ず活かされているはずです。

(裕さん自身も、「セガの中で『シェンムー』の開発で得た資産やノウハウは生きていると思う。」と原田さんとの対談で言ってました。)

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