「核聚变 2018」の鈴木裕さんによるトークセッションまとめ

中国で開催された「核聚变Tour 2018 广州站」のトークセッションをまとめました。
先に動画を掲載します。

文字で見たい方は、動画の下をチェックしてみてください。

出典 核聚变 2018 厦门站

動画

Q:裕さんは中国に何回も来ていると伺ってまして、廈門(あもい)は初めてでしょうか?
鈴木裕:廈門は3年か4年前に一度来ました。取材で客家(はっか)という円桂楼(えんけいろう)みたいなものを。ミサイルの基地みたいなのを取材に来ましたね。
※客家と円桂楼は聞きとりにくかったので合っているか分かりません。漢字も正しいか自信なし。

Q:シェンムー3の今の開発状況はいかがでしょうか?今どういう状態なのか簡単にシェアして頂ければなと。
鈴木裕:シェンムー3はいま順調に進んでいます。日本語のテキストはだいたい終わって、今は英語のレコーディングをしたり、ローカライズの作業に入っています。
竹内宏彰:映像も凄く綺麗にできてますから、みなさん期待してください。

Q:99年のときにシェンムー 一章を出したんですが、それは規模が凄いものでした。こんな作品をなぜ中国を舞台に選んだのか。裕さんは中国に対して特別な思い入れをお持ちでしょうか?
鈴木裕:シェンムーを中国を舞台にした理由は、最初はバーチャファイターというゲームで中国拳法をたくさん使ったことにあります。で、バーチャファイターという企画のときに色々な拳法の特徴をつけなくちゃいけなかったので、中国には例えば猿拳(猴拳)とか動物に似せた拳法が、酔拳とかたくさんあって、少林寺とか他の拳法が盛んな町に行って取材をして、そのとき中国の皆さんとか、文化とか、歴史に触れて中国が好きになりました。
竹内宏彰:裕さんとは30年仕事してますけど、日本のゲームの世界では一番中国に詳しいクリエーターです。

Q:裕さんは色々取材もされて、中国の武術の先生たち、例えば呉連枝(ご れんし)さんも仲がいいと伺っておりますけど、今でも呉連枝さんとか他の武術家と交流とかあったりしますか?
鈴木裕:呉連枝老子の支社といいますか・・開門八極拳の支社が日本にもありまして。呉連枝老子が年に2回くらいいらっしゃるんですね。そのときに会いに行ったり、白酒(バイチュウ)飲んだりしています(笑)
Q:誰がより飲めるんですか?
鈴木裕:呉連枝老子が一番飲むと思います(笑)

Q:シェンムーはオープンワールドというゲームジャンルを作り始めた最初のゲームという風に言われてまして、今も大人気のジャンルではあるんですけど、裕さんはオープンワールドゲームについての考えはありますか?
鈴木裕:リアリティを追求していったときに、日ごろの何気ない部分を表現したいなとちょっと考えてました。シェンムーを作り始めたときはテーマが一個のゲームがほとんどで、何種類ものテーマが入ったゲーム・・同時にできるっていう、いわゆるオープンワールドの考え方はシェンムーを作るまではなかった。いつも単独のテーマで作られてたんです。
鈴木裕:プレイヤーが自由度があって、プレイヤーが一つのゲームの中でたくさんの選択肢があって。そのときコンセプトをFREEっていう、自由って付けて初めての挑戦でしたね。
鈴木裕:今はAAAタイトルの多くがオープンワールドの形式をとって作られてるっていうことを考えると、これを手がけたことがゲーム業界にとって良かったなって考えています。

Q:2015年にE3でシェンムー3を制作するって発表しまして、多くのファンが感動しました。これ十何年経ってもう一度シェンムー3を作ろうと思った舞台裏とかはどういう思いがあったか。
鈴木裕:シェンムー2を作り終わってから5年くらい経つと、シェンムー3を作って欲しいっていうメールとか声が毎年僕の元に届くようになったんですよ。ライセンスの問題とかバジェット(予算)の問題とか色々な問題があって、皆さんのやって欲しいという声は届いてたんだけど、なかなかやる条件が整わなくて。それでもどうしたらできるんだろうかってずっと考えていました。
鈴木裕:シェンムーのファンは小説でもいいし、漫画でもいいから次のストーリーを見せてくれって凄い熱い思いを僕に伝えてくるんですね。それでシェンムーの熱烈なファンの中の一人が、キックスターターというのがあるからチャレンジしてみないか?っていう風に僕に言ってきて、それで真剣に考えるようになりました。
鈴木裕:最初は小さいシェンムーの企画でしたけども、ソニーさんとかDeep Silverとかいろんな人の協力も得て、シェンムー3が結構大きなボリュームになって、皆さんの所に順調にいけば届けられそうです。

Q:何か皆さんに見せれるものはあるんでしょうか?
鈴木裕:8月にヨーロッパのほうでGames Comというイベントがありまして。そこで発表したトレーラームービーがあるんですけども、そこに中国語の字幕をつけたものを皆さんにお見せしようと作ったので見てください。
竹内宏彰:中国語の字幕が入ったトレーラーはここで世界初公開です。

竹内宏彰:中国語の字幕はどうでしたか?皆さん。
(会場からは歓声が上がっていました)

Q:さっきのビデオも見まして、何かとっておきのことを皆さんにお話したいそうですね。
鈴木裕:今日発表があります。中国のシェンムー3のパブリッシャーが決定しました。PCのパブリッシャーがWe Gameさん。PS4のパブリッシャーがOasis Gamesさん。ここに決定しました。

Q:裕さんはなぜWe Gameというプラットフォームを選択したんですか?どういう風に評価していますか?
鈴木裕:中国最大のゲーム配信プラットフォームで、経験と実績共に申し分ないし、逆にシェンムー3と一緒にパブリッシュしてもらうってことをエージェント(聞き取りにくかったので間違ってるかも)さんに決めてもらえて嬉しく思っています。

Q:中国市場に進出するにあたって、中国ファンの皆さんに期待しているのものはございますでしょうか?
鈴木裕:昔から中国の文化とか歴史とか、中国の人たちにも取材のときにもお世話になって。僕は中国を敬愛しているんですね。ですから、僕の作ったゲームの中にプレイして頂けるとその気持ちが皆さんに伝わるんじゃないかなって思っているので。早く皆さんの手元にこのゲームが渡って気持ちが伝わるといいなって考えています。

Q:ローカライズは必ず欠かせない仕事だと思いますので、今シェンムー3の中国語版のローカライズはどういう風に進捗していますでしょうか?
鈴木裕:中国版のローカライズについては、We Gameさんに担当してもらうことになっています。We Gameさんは海外のたくさんのゲームをローカライズしてらっしゃいますから、とてもいいローカライズになると思ってますので凄く期待しています。
竹内宏彰:We Gameさんは日本でも凄く有名なんですよ。だから中国に出るときに、中国のファンたちに愛されるローカライズをしてくれるって私たちも信じてますので凄く期待してます。

Q:裕さんはこれまでそうなんですけど、最先端の技術をゲーム業界に取り入れようと努力しておりまして、例えば一番最初の体感型ゲームとか、最初の3D技術をゲーム業界に取り入れたとか。裕さんが思うに、最先端の技術といいゲームとはどういう関係性がありますでしょうか?
鈴木裕:いいゲームと最先端の技術、あんまり関係ないんじゃないかなと(笑)技術がなくても凄く感覚のいいゲーム感性のあるゲームもあるし。ただユーザーの人が選べるいろんな選択肢があったほうが、ゲーム業界は絶対いいと思いますね。
鈴木裕:料理と一緒でシンプルな素材をいかした料理も美味しいし、凄くテクニックを使って色んなことをやって美味しく作る料理もあるけど。ただやっぱりユーザーの人が選べることが大事じゃないかなと思いますね。
鈴木裕:ただ僕もスタイルがあるので、僕のスタイルはテクニカルな部分が50%と、感性が50%で。だいたい50%50%のミックスっていうのが僕のクリエーターとしてのスタイルだし、僕が作りたいゲームはそういうゲームなんですよ。
竹内宏彰:ゲームの世界でこのクリエイティビティと技術を50%ずつでできるっていうのは、世界的にも裕さんしかいません。私が見ていて。
竹内宏彰:昔これ本当の話だけれども、マイケル・ジャクソンやスティーヴン・スピルバーグが鈴木裕さんに会いたいって言って来たとき僕も見てたんですが、みんなどうすれば最先端の技術と面白いクリエイティブを一緒にできるのかってみんな聞きにきました。

Q:最後の質問になりますが、今のゲーム業界ではリメイクが凄く流行っていまして。今いろいろな技術の条件を整えた状態で、昔のゲームの中でリメイクするとすればどの作品を選ぶんでしょうか?
鈴木裕:僕はつねに新しいことがやりたいので、リメイクじゃなくて全く新しい企画をやりたいですね(笑)

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加