ファミ通.comとGAME Watchに、鈴木裕さんの最新インタビューが公開されています。
どちらも違う内容です。
インタビューから気になったところをピックアップします。
※Game*Sparkでもインタビューが行われたので情報追加しました。
ファミ通.com
【出典】
・ファミ通.com
――初めに、現在の開発状況をお聞かせいただけますでしょうか。
鈴木 このあいだ、スケジュール変更の発表をさせていただきましたが、そのときすでにDeep Silverさんとのお話が進んでいたんです。Deep Silverさんにパートナーになっていただけるということで、最初に目標にしていたものより、さらに上のものを目指せるなと。ですが、それには開発期間もかかります。より前向きに取り組むべく、発売時期を2018年下半期としました。
8月17日に、『シェンムー3』のグローバルなデベロッパーがDeep Silverになると発表されました。
スケジュール変更の段階(今年6月頃)で、Deep Silverとは話は進んでいたようです。
このときに発売延期が発表されましたが、Deep Silverとの提携で最初に目標にしていたものよりさらに上のものを目指せるようになったので、発売時期を延期することにしたようです。
――今回のgamescomに合わせて公開されたトレーラーの冒頭のシーンは、『シェンムーII』のエンディングを思わせるものでしたが……やはり『シェンムーIII』の物語は、あのシーンから始まっていく?
鈴木 そうですね、『シェンムーII』のラストの洞窟を、(『シェンムーII』発売から)15~16年経ったテクノロジーで再現したら、『II』との差を見せられると思ったんです。表現力が上がると、メッセージ性も高まると思うので。『シェンムーII』ラストの翌日から、『シェンムーIII』の物語が始まるんです。
『シェンムー2』の終わりから物語がスタートするみたいです。
十数年ぶりについに涼さんが洞窟から出れます!
――まさに直後のお話なのですね。ちなみに、1作目、2作目を遊んでいないゲームファンに対しては、どのようなフォローを想定していますか?
鈴木 ビジュアルベースで過去の物語を紹介するダイジェストの制作を考えています。ムービーの形になるかどうかは、まだわからないのですが。――イメージとしては、『シェンムーII』に収録されていた、前作のダイジェストムービーのようなもの?
鈴木 あれよりは簡単なものになるかと思います。それから、いま涼は父の痕跡をたどっているので、物語の中で昔のことを思い出すこともありますし、ゲーム内で過去作のキャラクターに国際電話をかけることもできますから、その際に「この人たちと、こんなことがあったなあ」という回想が入ったりもします。(過去作の物語に触れる際)ムービーひとつに頼るのは美しくないので、分散させたほうがいいのかなと。『シェンムーIII』から始める人も楽しめるようにしなければいけないと思っていますが、一方で、『I』、『II』を遊んだ人がクスッとできる演出もあります。
前作を遊んでない方のために、過去の物語を紹介するダイジェストの制作考えているようです。
――薪割りですか! ……フォークリフトは?
鈴木 フォークリフトは……やらないと、皆さんに怒られちゃうから(笑)。フォークリフトも準備中です。
ちゃんとフォークリフトも用意されるようですw
そういえば以前、フォークリフトのスクリーンショットが公開されましたね!
ここから先は新キャラクターについてです。
――続いて、キャラクターについてうかがいます。開発レポートでは、新たな人物が紹介されていましたが、どのような役割を果たすキャラクターなのでしょうか。まず、ほうきを持った女の子がいましたが……。
鈴木 『シェンムーII』におけるクン・ファンメイ(薫芳梅)のような存在にしたいと思っている子です。どこまでの要素を実装できるかわかりませんが……
ほうきを持った女の子は、ファンメイみたいなキャラクターになるみたいですね!
可愛らしい感じなので、活躍が楽しみです。
――オカンのような女性は?
鈴木 ホテルの店主です。ですから、毎日会えますよ(笑)。このくらいキャラクターに特徴があるといいですよね。
このオカンはホテルの店主でした!
毎日は会いたくないですね~・・・w
他にも、師匠のようなキャラクターも出てくるようです。
これまで公開された画像で、武術の達人のようなキャラクターがいましたね。
――今後、『シェンムーIII』の最新情報を、どのようなスケジュールで公開していく予定ですか? 東京ゲームショウには出展されるのでしょうか。
鈴木 東京ゲームショウは今年は出展予定はありません。本格的なプロモーションは、もう少し先になると思います。このgamescomに出展したのは、Deep Silverさんがパートナーになったことで、ゲーム開発をよりしっかり進められるようになったことを伝えるためですので。グローバルなマーケティングは、今後展開していきます。つぎの展開は、早くても年末くらいでしょうか。
今年のゲームショウには出展されないようです。
次の展開は早くても年末くらいになるそうです。
――出資者向けには、体験版を配信予定であると告知されていますが、その時期も気になります。
鈴木 体験版については、どういう形がいいのかをよく考えたいと思っています。本当は、『I』の体験版のような形にできればいいのですが。
出資者向けに配信される予定の体験版はまだ内容を考えている段階のようです。
体験版(PCダウンロード版)は、シェンムー3の$100コース~に支援することでもらうことができます。
今からでも間に合うので、興味がある方はぜひ!
https://shenmue.link/order_jp/
GAME Watch
【出典】
・GAME Watch
――「シェンムーIII」について久々に鈴木さんに話を聞く機会が得られて、今日のインタビューを大変楽しみにしていました
鈴木裕氏:ビデオ見ますか? ネットに公開した90秒バージョンではなく、2分半の長い奴です。
ネットで公開されたのは別に、2分半の長いビデオがあるそうです。
見たい!!
――キャラクターの表情が硬いというか、固定ですが、この辺は実際には変わるわけですか?
鈴木氏:はい、表情はまだ入れていません。一カ月前まで表情は入れていたんですが、一旦外しちゃって。
硬い表情を気にしていた人がたくさんいましたが、表情はまだ入ってないようです。
キャラクターについてもまだすべて仮のデータとのこと。
さらなるクオリティーアップに期待できそうです。
――日本でのパブリッシャーはどこになるのですか?
鈴木氏:それはまだ決まっていません。グローバルはDeep Silverです。
『シェンムー3』のグローバルのパブリッシャーはDeep Silverになりますが、日本ではまだ決まっていないようです。
万が一、パブリッシャーがセガってことになったら泣いてしまいそうです。
――ちょっと哲学的な質問になりますが、鈴木さんにとって「シェンムー」とは何なんでしょうか?
鈴木氏:僕がどう言おうが、皆さんには「ライフワーク」と言われそうで(笑)。作りたいゲームは一杯あるんです。ただ、「シェンムー」シリーズに関してはストーリーが完結していないこともあって、皆さんからの要望も多いですし、責任を果たしたいなとは思っていました。
ファンからの要望を果たすために、『シェンムー3』を制作しているようです。
他にも作りたいゲームはあるそうでそちらも興味ありますが、その前にシェンムーの完結が見たいです・・・!
―そのストーリーについてはまだ謎に包まれていますが、基本的には「シェンムーII」の続きになるのですか?
鈴木氏:「II」の続きですね。ただ、「シェンムー」は全11章のノベライズされたオリジナルストーリーがありますが、それに沿ってゲームを作ればおもしろくなるかというとそうではありません。そのときのエンジン、スタッフなど、そのときの条件によって、ゲームとしてもっとも効果的な内容は変わってきます。お金も湯水のように使えるわけではありませんから、その時々のもっとも効率的な手法で、アレンジを加えながらゲームシナリオを組み立てていく形になりますね。――「シェンムーIII」のストーリーは、ノベライズされた11章のストーリーがベースになるのですか? それともそれとは別のストーリーが描かれるのですか?
鈴木氏:11章のオリジナルストーリーがベースになります。ただ、主人公が訪れる街を端折ったり、入れ替えたり、出会う人びととのエピソードなどが変わってくることはあると思います。
11章の予定は変わらないようですが、ストーリー自体に調整は入ることになりそうです。
昨日公開になったタイトル画面っぽいのでは「三章 桂林」になってました。
分かりやすいように、3だから3章としたのかもです。
――「シェンムーIII」で「シェンムー」のストーリーは完結するのですか?
鈴木氏:完結させて欲しいという声も多いのですが、無理矢理完結させようとすると、色んな事を凄く端折らなくてはいけなくなるので、ゲームとして構成したときに、どう組んでもおもしろいものにならないんです。ですから、遊んである程度の楽しさがあるようにしたいのと、(ストーリーの完結については)僕が生きているうちに完結すればいいかなと(笑)。――それは「シェンムーIV」以降のシリーズも作りたいということですか?
鈴木氏:それはできればやりたいですね――ひとまず「シェンムーIII」で、「シェンムー」のストーリーが完結することはなさそうですね。
鈴木氏:はい、完結しないと思います。無理に完結させてもおもしろくならないですよ。
以前のインタビューか何かでも話していましたが、『シェンムー3』ではストーリーは完結しません。
そして3の続きも作りたいそうです。
無理やり完結させては欲しくないので、これには大賛成です。
思っていたストーリーを最後までやりきって欲しいです。
――ゲームのボリュームとしてはどのぐらいを想定されていますか?
鈴木氏:まだ作っている最中なので予測が難しいのですけど、軽く30時間ぐらいはいっちゃうんじゃないですか。
ボリュームに関しては30時間は遊べるそうです。
シェンムーは寄り道を楽しめるゲームなので、やりこみ派・のんびり派の人はもっと長い時間楽しむことができそうですね!
――「シェンムー」と「シェンムーII」は、鈴木さんの代表作である「バーチャファイター」シリーズの雰囲気を残したアクションアドベンチャーゲームでしたが、「シェンムーIII」はどのようなジャンルのゲームになりますか?
鈴木氏:今回は「バーチャ」ではありません。「シェンムー」は「バーチャファイター」、「シェンムーII」は「バーチャファイターII」のエンジンを格闘周りで使っていたのですが、今回は「バーチャ」のエンジンは使わず、オリジナルで一から組み直しています。手作りですね。――シリーズの特徴である格闘要素についてはどうなるのでしょうか?
鈴木氏:クリティカルなコマンド入力を必要とするアクションゲームにはならないと思います。本来「シェンムー」は思考型のゲームで、大事なのはタイミング入力のスキルではなく、判断力です。ですから「バーチャ」のエンジンは前から合わないと思っていましたので、今新しいバトルエンジンを作っている最中です。――それは注目ですね。新しいバトルエンジンはいつぐらいに完成するのですか?
鈴木氏:どうでしょう。それはどこまで作り込むかにもよります。
『シェンムー3』では、バーチャファイターのエンジンは使わずに、オリジナルで一からバトルエンジンを作っているそうです!
こういったこだわりにシェンムーらしさを感じてしまいますね。
というか、バーチャファイターのエンジンを使っていたということにも驚きです。
確かにバーチャファイターと似ていましたが、それが理由だったんですね。
『シェンムー3』は格闘ゲームが苦手な人でも、ある程度適当にボタンを押していけば物語が進んでいけるようなのを目指しているそうなので、アクションが苦手な人でも大丈夫だと思います!
――前作「シェンムーII」は2001年の作品で、「シェンムー」自体を知らないというゲームファンもいると思います。そうした比較的新しいゲーマーに対して、シリーズのストーリーをどのように伝えていこうと考えていますか?
鈴木氏:一番いいのは、もともとのストーリーを知らなくても遊べるゲームにすることです。ただ、ストーリーの起点として親が殺されるシーンは印象づけておかないと何故旅をしているのかがわからないので、これまでのストーリーとして、キーとなる部分については映像等で補うようにして、それだけだと足りないので、「シェンムー」、「シェンムーII」の登場キャラクターに電話ができるようなシステムを入れる予定です。――電話ですか?
鈴木氏:はい、中国から昔の友人に国際電話を掛けて、「おまえ、どうしてる?」と尋ねると、昔の想い出として映像が流れたりして、過去に何があったのかがわかるようになっています。そう言う形でさりげなく補おうと考えています。ガッツリやると野暮ったくなるので、大事なところだけ補うことで、「シェンムーI・II」を遊んでいない人でも楽しくプレイできるのではないかなと思っています。
ファミ通のインタビューでも少し語られていましたが、国際電話で1や2のキャラクターが登場することになります。
Kickstarterでは、S3 ワールドテレコム(Kickstarter限定の国際テレカ)というリワードがありました。
この国際テレカを使うと、一般販売のゲーム内で手に入る国際テレカでは聞くことができない、Kickstarter限定の会話・限定の回想シーンが見ることができます。
なお、このリワードはKickstarter専用のため、現在は支援することができません。
https://shenmue.link/news/kickstarter/73/?jp
――今、旧作、名作のリバイバルが増えていますが、「シェンムーI・II」のリバイバルの計画はないのですか? PS4で遊べたらやってみたいという人は多いと思うのですが。
鈴木氏:「シェンムー」のIPはセガが持っているので、今すぐに即答できる立場ではありません。私としても「シェンムーIII」と連動して何か上手い具合にやれればいいなと思っています。相乗効果があるでしょうしね。「シェンムーI・II」は当時としては多くの予算、人数を投下して、細かいキャラクター設定など、今ではなかなかできないようなことをやっています。むしろ「シェンムーI・II」が出てきたら、僕らの直接の強敵になるのかなと思っていますね(笑)
そしてファンが気になるであろう、「シェンムーI・II」のリバイバル計画について。
やはり、鈴木裕さん自身は答えられる立場にないようです。
IPを持っているセガ次第ということですね。
欧州のセガが復活できないか調査しているので、それに期待するという感じになると思います。
日本のファンも、セガに直接要望を届けることはできます。
セガの公式サイトからゲームに関するご意見を送れます。
意見を送ればHD版が出るというわけではないですが、セガに気持ちは伝わります。
リンク セガへのご意見
――このゲームは、シングルプレイ専用ですか? マルチプレイモードは搭載されますか?
鈴木氏:シングルプレイ専用です。――リリース後にダウンロードコンテンツを提供する計画はありますか?
鈴木氏:あります。内容はまだ言えませんけど(笑)。
DLCも用意しているそうです!
ゲーム内容が充実するので、これはありがたいですw
――声優についてはどうなりますか?
鈴木氏:それについてはキックスターターですでに約束していることですが、日本語版で芭月涼を演じた松風雅也さんと、英語版のコーリー・マーシャルさんをはじめ、シリーズの声優に出て欲しいという声もたくさんありますから、できるだけ実現しようと考えています。ただ、前作がかなり前のゲームで、もう声優を引退されている方もいるので、たとえばヒロインのシェンファなんかは、新しくオーディションをすることになると思います。
ファンの声が大きいので、シリーズ声優はできるだけ当時のままでいきたいみたいです。
ただ、声優を引退された方に関しては簡単にはいかないみたいです。
シェンファの声優の石垣はづきさんはすでに引退しているので、新しくオーディションをすることになるようです。
――サウンドについては?
鈴木氏:「シェンムーI・II」のもので足りるかなと思っています。――といいますと、「シェンムーIII」向けの新曲の収録は行なわないということですか?
鈴木氏:まったく入れないかというと、そこは検討中ですが、おそらく大丈夫だと思います。
「シェンムーI・II」で使われなかった曲もかなりあるそうですし、サウンドに関しては心配なさそうですね。
新しく作るにも予算がかかると思うので、そこの心配がいなないのは大きなメリットだと思います。
Game*Spark
【出典】
Game*Spark
インタビューに登場したのは鈴木裕さんと、『シェンムー3』のエグゼクティブプロデューサーを務める森下英昭氏です。
森下さんは、セガなどで活躍していた方みたいです。
――一部のファンからは『シェンムー』『シェンムー2』をリメイクして欲しいという声も上がっていますが。
鈴木裕氏: やっぱりセガのIPはセガのものなので…僕たちがあまり何か言える立場ではないですね。
森下英昭氏: 『シェンムー3』は僕たちがセガから新しいゲームを作るということでライセンスを受けています。『シェンムー』『シェンムー2』のライセンスはセガさんのものなので、リメイクはセガさんが決めることですね。
鈴木裕氏: セガにみんなで言えばなんとかなるかもしれない。
森下英昭氏: 結構声が大きいのは知っているので。僕らもできればいいなと思っています。
やはりリメイク化されるかはどうかはセガ次第のようです。
「セガにみんなで言えばなんとかなるかもしれない。」とのことなので、ファンがセガに声を伝えることが大事ですね。
――昨日、『シェンムー3』のティーザートレイラーが公開されましたが。
森下英昭氏: フライングなんです(笑)
鈴木裕氏: もう大騒ぎですよ。
森下英昭氏: 本当は今日(gamescom当日)の予定だったんです。
鈴木裕氏: 参ったなぁ。
昨日、PlayStationがティーザートレイラーを公開しましたが、フライングだったみたいですw
――Game*Sparkでも多くの読者の方が観られたようです。コメントの中には「キャラクターのモデリングが気になる」という意見もみられましたが。
鈴木裕氏: 莎花(シェンファ)と涼と他のキャラも、ほとんど仮なんですよ。
森下英昭氏: (登場する)キャラクターはほとんど仮なので、そういう意味ではちょっと誤解を与えてしまった恐れがありますね。
鈴木裕氏: 莎花はまだまだ直さなくちゃいけません。(他のキャラクターを指しながら)これなんかは完成に近いキャラですね。これは仮。これも仮ですね。これも仮。
キャラクターデザインについて賛否両論ありましたが、涼もシェンファも他のキャラクターも仮のデザインのようです。
莎花はまだまだ直さなくちゃいけないという発言があったので、シェンファのデザインに不満があった人も安心していいと思います!
――なるほど。では今回の映像で伝えたいこととは?
鈴木裕氏: あくまでティーザーですから「『シェンムー3』作ってますよ。忘れないでね」ということですね。
森下英昭氏: 頑張って作っているので安心してください、というところです。
今回公開された映像は、「『シェンムー3』作ってますよ。忘れないでね」という目的で作られたもののようです。
動画にたいして不満を感じてる人もいたようですが、あくまでティーザーなので安心してもいいと思います。